ドミナントを見分けるときに、いちばん確かな手がかりは「やめて」と言ったときに止まる人かどうかです。合意のうえで関係を導くドミナントと、相手を思いどおりにしたいだけの人とでは、名乗る言葉は同じでも、限度の扱い方と、関係の外でのあなたへの接し方がまったく違います。
相手を探しているなかで、こんな不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
カウンセラーの真柴 渉です。私どもは、当人どうしが直接やりとりする形ではなく、事務局が間に入る仲介型の相談所として、ご入会の前に男性も女性も全員と面談してきました。この記事では、主従関係とモラハラ・支配の違いを整理したうえで、安全な相手を見分ける7つの目安と、相手の見極めをひとりで引き受けないための方法をお伝えします。
ドミナントとは、ドミサブ(D/s)の関係で、合意のうえで関係を導き、委ねられたことへの責任を引き受ける側のことです。言葉の意味やサディストとの違いは、ドミナントとは?意味とサディストとの違い、信頼できる人の見分け方でくわしくまとめています。
「ドミナントです」「Sです」と名乗ることには、資格も確認もいりません。口調が強いこと、自信がありそうに見えることも、導く力や責任感とは関係がありません。
委ねたい気持ちが強い方ほど、名乗りの強さに安心してしまうことがあります。けれど見ていただきたいのは、その人が、あなたの「いやです」をどう扱うかです。
導く人かどうかは、次の3つに表れます。
ドミサブの関係は、二人で決めた範囲の中で結ぶものです。その範囲の外にまで踏み込んでくる人は、導いているのではなく、支配しようとしています。
主従関係もモラハラも、外から見れば「上下がある関係」に見えるかもしれません。けれど、その中身は正反対です。
| 合意のある主従関係(ドミサブ) | モラハラ・一方的な支配 | |
|---|---|---|
| 始まり方 | 二人で話し合い、合意して始める | いつのまにか始まっている |
| 限度 | 始める前に確かめ合い、守られる | 決めていない、または無視される |
| 「やめて」と言ったら | そこで止まる | 責められる、聞き流される |
| 関係の範囲 | 二人で決めた範囲の中だけ | 仕事・お金・人付き合いにまで及ぶ |
| 見直し | どちらからでも、いつでも話し合える | 言い出すこと自体が難しい |
| 関係が続く理由 | 安心と信頼 | 怖さや罪悪感 |
| 周りの人との関係 | そのまま大切にできる | 少しずつ離されていく |
ドミサブの関係にも、役割としての上下はあります。違いは、その上下を、委ねる側がいつでも見直せるかどうかです。
合意のある主従関係では、サブミッシブが「やめて」と言えば止まり、「この形は合わない」と言えば話し合いになります。委ねることを選んでいるのはサブミッシブ自身で、その選択はいつでも取り消せます。委ねる側の気持ちについては、サブミッシブとは? M女性との違いと「委ねたい」気持ちの正体でもお話ししています。
「主従関係なのだから、従うのは当たり前」「サブミッシブなら我慢するものだ」。こうした言葉で、合意していないことを求められることがあります。
けれど、ドミサブの関係は、合意を前提に成り立つものです。合意のない命令や、人格を否定する言葉は、主従の役割ではなく、主従を口実にした別のものです。モラハラ(相手の尊厳を傷つける精神的な嫌がらせ)と呼ばれるものと、根は同じです。
会うたびに緊張する。機嫌を損ねないように、いつも気を張っている。離れようとすると、自分が悪いような気がしてくる。
もしそう感じているなら、その関係を続けている理由が、信頼ではなく怖さや罪悪感になっていないか、一度立ち止まって考えてみてください。委ねる関係は、安心していられることが土台です。
SNSや掲示板で知り合った相手、これから会うかもしれない相手を見るときの目安です。一つ当てはまらないからといって、すぐに危険というわけではありません。いくつかを重ねて、落ち着いて見ていただければと思います。
始める前に「ここから先はしたくない」という限度を確かめ合うこと、「やめてほしい」を伝える合図(セーフワード)を決めること。これを面倒がらずに、むしろ相手のほうから切り出す人は、委ねられることの重さを分かっている人です。
反対に、限度の話をはぐらかす、「そんなものはいらない」と言う人には、立ち止まってください。
会う前から呼び方を決めようとする、「従うこと」を当然のように求めてくる。こうした急ぎ方は、相手を見ずに自分の思い描く形を押しつけているサインです。
信頼は、会って話し、少しずつ積み重ねていくものです。関係を急がない人のほうが、委ねる側の気持ちを待つことができます。
「今日は会えません」「それはしたくないです」と伝えたときに、どんな反応が返ってくるか。ここに、その人の本当の姿が出ます。
落ち着いて受け止めてくれる人もいれば、急に不機嫌になる、責める、何度も同じことを求めてくる人もいます。小さな「いいえ」が通じない人に、大きなことは委ねられません。
まだ会ってもいないうちから、お顔の写真やお住まい、お勤め先などを詳しく知りたがる。こうした求め方には気をつけてください。
一度渡した写真や情報は、あとから取り戻すことができません。信頼できる相手なら、あなたが「まだ早い」と感じていることを尊重してくれるはずです。
初めて会うのに、相手の自宅や個室など、人の目のない場所を指定してくる人には注意が必要です。
初対面は、ホテルのラウンジや、隣の席と距離のあるカフェなど、人の目のある落ち着いた場所で。あなたが安心できる場所を一緒に考えてくれるかどうかも、見分ける手がかりになります。
ご家族やご友人と会うことを嫌がる。お仕事の仕方やお金の使い方に指図する。連絡をすぐに返さないと責める。
二人で決めた範囲を越えて、あなたの暮らしそのものを動かそうとするのは、導くことではなく支配です。周りの人から少しずつ離されていく関係は、いちばん気をつけていただきたいところです。
お仕事や暮らしについて、聞かれたことに無理なく答えられる。約束の時間を守り、連絡が丁寧。導く役割は、関係の中だけで演じるものではなく、その人の日常の信頼の上に成り立つものです。
ただし、文章だけのやりとりでは、相手の話が本当かどうかまでは確かめられません。この点は、次の章でお話しします。
「ドミサブ」や「主従関係」と検索すると、「危険」という言葉が並ぶことがあります。けれど、危ないのは、合意のうえで結ぶドミサブの関係そのものではない、と私どもは考えています。
SNSや掲示板、当人どうしが直接やりとりするマッチングサイトでは、相手の名乗りを確かめる手立てが限られます。独身かどうか、お仕事、どこに住んでいるのか。文章とお写真だけで確かめられることは、限られています。
そのうえで、会うかどうかの判断も、会う場所の判断も、お断りの連絡も、すべてご自分で引き受けることになります。委ねたい気持ちが強いときほど、この「ひとりで見極める」ことが重くのしかかります。
「疑うのは失礼かもしれない」と遠慮してしまう方もいます。けれど、委ねる関係を結ぶからこそ、相手を選ぶ目は慎重であっていいのです。信頼できる相手ほど、確かめられることを嫌がりません。
相手を見極めることは、とても大切です。ただ、それをすべて委ねる側の女性がひとりで背負う必要はない、というのが私どもの考えです。
| SNS・掲示板・マッチングサイト | 仲介型の相談所(イディオ) | |
|---|---|---|
| 相手の身元の確認 | ご自分で判断する | 事務局が身分証で確認してからご紹介 |
| 会う前に相手と話している人 | 基本的には当人どうしだけ | 事務局が全員と面談している |
| 会う日時と場所 | 当人どうしで決める | 事務局が調整する |
| お断りの連絡 | ご自分で伝える | 事務局からお相手に伝える |
| お写真 | 求められることが多い | お預かりしない |
どちらが良い悪いではなく、何をご自分で引き受けることになるかが違います。
イディオでは、ご入会の前に、男性も女性も全員とビデオ通話で面談しています。
名乗りだけで判断せず、事務局が確かめたうえでご紹介する。これが、当人どうしが直接やりとりする場との、いちばん大きな違いです。
面談は、手間に感じるかもしれません。けれど私どもは、面談を「会う前に、事務局がお相手とビデオ通話でお話ししていること」という安心の土台だと考えています。お相手の男性も、同じ面談を受けてからご紹介に進んでいます。
→ イディオの三つのお約束は、トップページの「お預かりしないから、守ることができます。」でご覧いただけます。
この記事を読みながら、思い当たることがあった方もいらっしゃるかもしれません。
あなたが悪いのではありません。委ねたいという気持ちは、安心できる相手の前でこそ、大切にされるべきものです。
イディオは、ドミサブの関係を分かり合える方と、真剣なお付き合いやご結婚を目指すための相談所です。お相手のご紹介はトビラの会が行っています。
女性はご入会金・年会費をいただいていません。
※お約束のキャンセルや無断での不参加など、会員規約(トビラの会)に定める場合には、違約金をいただくことがあります。
→ ご面談からお会いするまでの流れは、トップページの「お会いするまで、4つの段階。」をご覧ください。
二人で話し合って決めた役割の中での言葉と、合意のないまま、日常であなたの尊厳を傷つける言葉とは、別のものです。見分けるときは、「やめて」と言ったら止まるかどうか、関係の外でもあなたを尊重しているかどうかを見てください。言葉の強さだけでは決まりません。
限度の話を大切にするか、関係を急がないかといった姿勢は、メッセージからもある程度見えてきます。けれど、年齢や独身かどうか、お仕事といった名乗りが本当かどうかは、文章だけでは確かめられません。会う前に第三者が確かめていることが、安心の土台になります。
失礼ではありません。委ねる関係を結ぶ前に、相手のことを知りたいと思うのは自然なことです。信頼できる相手ほど、確かめられることを嫌がらず、あなたの不安に丁寧に向き合ってくれるはずです。
委ねる相手を選ぶのは、サブミッシブであるあなた自身です。その選ぶ前の確認を、私どもが面談でお手伝いします。
ご入会を決めていない段階でも構いません。ご面談は無料で、ご自宅からビデオ通話で受けていただけます。